そけいヘルニア

まずは自分でチェックしてみましょう

ご自身で、鼠径ヘルニアかどうか、日帰り手術が可能かどうか簡単に判定する「セルフチェックチャート」を作成しました。ご受診を迷われている方や、日帰り手術を検討されている方は、ぜひご来院前にご利用ください。

※最終的な診断には医師の診察が必要です。

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女性の鼠径ヘルニア ― 症状の特徴・間違えやすい病気・治療の選択肢

記事最終更新日: 2026年6月23日

WOMEN & INGUINAL HERNIA

女性の鼠径ヘルニア ― 症状の特徴・間違えやすい病気・治療の選択肢

足の付け根に、いつのまにかやわらかいふくらみ。立ったときやお腹に力を入れたときだけ目立って、横になると引っ込む。痛みはほとんどないけれど、なんとなく気になる――。そんなとき、まず頭をよぎるのは「これって脱腸? でも脱腸って男の人の病気では?」「こんなところをお医者さんに見せるのは恥ずかしい」という気持ちかもしれません。その戸惑いや恥ずかしさは、とても自然なものです。

このページでは、まずそのお気持ちを受け止めたうえで、女性の鼠径(そけい)ヘルニア――いわゆる「脱腸」――について、症状の特徴・間違えやすい病気・治療の選び方を、できるだけ正直に、具体的にお伝えします。受診をためらっている方が、自分の状態を落ち着いて確かめられるように書きました。当院では女性の患者さんの診察に女性スタッフが同席するなど、相談しにくさに配慮した体制を整えています。まずは無料相談ダイヤル 0120-546-195 へ、お気軽にご相談ください。

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明るく落ち着いた院内。プライバシーに配慮し、女性の患者さんの診察には、必要に応じて女性スタッフが同席します。

Can Women Get It?

鼠径ヘルニアは、女性でもなりますか?

結論:はい、なります。患者さんは男性が多いものの、妊娠などをきっかけに女性が発症することもあります。

鼠径ヘルニア(脱腸)は、足の付け根(鼠径部)の筋肉や筋膜のすき間から、お腹の中の腹膜や腸の一部が皮膚の下にこぼれ出てふくらむ状態をいいます。たしかに患者さんの多くは男性ですが、女性にまったく起こらないわけではありません。妊娠・出産を経験した女性に見られることもあります。

「脱腸は男の人の病気でしょう?」というイメージから受診をためらう方は少なくありません。けれども、医療の現場では女性の鼠径部のふくらみも日常的に診ています。大切なのは、「女性だから、まれだから心配いらない」と決めつけないことです。女性の足の付け根のふくらみには、鼠径ヘルニア以外の病気が隠れていることもあり、見分けるには診察が必要です。だからこそ、性別にかかわらず、気になるふくらみがあれば一度きちんと確かめることをおすすめします。

Why It Happens in Women

女性では、なぜ鼠径ヘルニアが起こるのですか?

結論:足の付け根を通る「子宮円索」のまわりの組織がゆるみ、お腹の中身の一部がこぼれ出すことで起こるとされています。

お腹の中と足の付け根の間には「鼠径管」というトンネルのような通り道があります。女性ではこの鼠径管を、子宮を支えるじん帯(子宮円索)が通っています。加齢で筋膜が弱くなったり、何かの拍子でお腹の中の圧力(腹圧)が高まったりすると、このすき間から腹膜や腸の一部がこぼれ出て、ふくらみとして現れることがある、と説明されています。

腹圧が高まりやすい場面の例として、次のようなものが挙げられます(あくまで一般的な傾向で、あてはまる方すべてが発症するわけではありません)。

  • 妊娠・出産でお腹に力がかかったとき
  • 慢性的な便秘で、いきむことが多いとき
  • 立ち仕事や、重い荷物を持つことが多いとき
  • 長引く咳など、お腹に繰り返し力がかかる状態が続くとき

こうした背景は、特別なことをしていなくても日常生活の積み重ねの中で誰にでも起こりうるものです。「自分の不注意で…」と責める必要はありません。

Symptoms

女性の鼠径ヘルニアには、どんな症状がありますか?

結論:足の付け根のやわらかいふくらみ、立つと出て横になると引っ込む、違和感や引っぱられる感じが代表的です。

ご自身で気づきやすい症状を、いくつか挙げてみます。すべてが当てはまるとは限らず、ひとつだけのこともあります。

  • 足の付け根のふくらみ……やわらかく、立ったときや力を入れたときに目立ち、横になると小さくなる・消える
  • 押すと戻る感じ……指で軽く押すと、お腹の中に引っ込むことがある
  • 違和感・引っぱられる感じ……長く立っていたり、夕方になったりすると気になる
  • 鈍い痛みや張り……強い痛みではなく、重い・つっぱるといった感覚のことが多い

初期は痛みがほとんどなく、「気のせいかな」と見過ごされがちです。ただし、症状が軽いことと、放置してよいことは別です。気になるふくらみがあれば、一度診てもらう価値があります。

ふくらみが急に大きく・硬くなって戻らない、強い痛みや吐き気を伴う――というときは、後述する「嵌頓(かんとん)」の可能性があります。様子を見ず、速やかにご連絡ください。

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プライバシーに配慮した診察室。気になる症状やご不安を、お一人ずつ、ていねいに確認します。

Other Possible Conditions

そのふくらみ、別の病気のこともあります(ヌック管水腫など)

結論:女性の足の付け根のふくらみは、大腿ヘルニアやヌック管水腫など別の病気のこともあるため、見分けが必要です。

「足の付け根がふくらむ」という同じ訴えでも、女性では原因がいくつか考えられます。代表的なものを中立にご紹介します。いずれも一般的な医学情報としての説明で、実際にどれにあたるかは診察(必要に応じて画像検査など)で見極めます。

  • 鼠径ヘルニア……鼠径管の通り道から、お腹の中身の一部がこぼれ出るもの。本記事の主役です。
  • 大腿(だいたい)ヘルニア……鼠径ヘルニアより少し下、足の付け根の血管の近くから出るタイプ。女性に見られることがあるとされ、鼠径ヘルニアとの見分けが必要とされています。
  • ヌック管水腫(ヌックかんすいしゅ)……女性に特有とされる病気で、鼠径部に袋状の部分ができ、そこに液体(水分)がたまってふくらむもの。鼠径ヘルニアと似た訴えで受診されることがあるとされます。一般に、押しても引っ込みにくい(戻りにくい)とされる点などが見分けの手がかりになるとされています。
  • そのほか……鼠径部の異所性子宮内膜症、リンパ節の腫れ、皮膚の下のしこりなどでも、ふくらみとして感じられることがあるとされています。月経周期に合わせてふくらみや痛みが変化する場合は、婦人科に関わる病気が併存していないかも含めて検討する、とされています。

このように、女性の鼠径部のふくらみは「見た目だけでは鼠径ヘルニアと決めつけられない」ことがあります。だからこそ、インターネットの情報やご自身の判断で「これに違いない」「これなら大丈夫」と結論づけず、一度受診して見極めてもらうことをおすすめします。鑑別がどう行われるかは、当院の鼠径ヘルニアの診療ページもあわせてご覧ください。

ヌック管水腫・大腿ヘルニアなど女性特有の病気についての記述は、一般的な医学知識としての説明であり、診断・治療方針を確定するものではありません。実際にどの病気にあたるか、当院でどう対応するかは、お一人おひとりの診察のうえで個別にご説明します。

Which Department?

何科を受診すればいいですか?

結論:足の付け根のふくらみは「外科」が窓口です。当院は鼠径ヘルニアの日帰り手術を専門に診ています。

「外科」と聞くと身構えてしまうかもしれませんが、まずはふくらみの正体を見分けてもらうための相談、と考えていただいて大丈夫です。受診したからといって、すぐに手術が決まるわけではありません。診察で病気の種類を見極め、治療が必要かどうか、どんな選択肢があるかを一緒に考えていきます。

「外科の受診はハードルが高い」「いきなり行くのは不安」という方は、来院の前に電話やオンラインでご相談いただけます。症状を伺ったうえで、受診の必要性や流れをご案内します。まずは無料相談ダイヤル 0120-546-195 へどうぞ。

If Left Untreated

放置すると、どうなりますか?

結論:鼠径ヘルニアは自然には治りにくく、ふくらみが戻らなくなる「嵌頓」が起こると、命に関わる場合があります。

少しだけ、放置を勧めない理由をご説明します。脅かすためではなく、納得して判断していただくためです。

  • 自然には治りにくい……いったんできたすき間が、自然にふさがって元に戻ることは基本的にありません。時間とともに少しずつ大きくなっていくこともあります。
  • 嵌頓(かんとん)のリスク……こぼれ出た腸などが戻らなくなり、締めつけられて血流が悪くなる状態を「嵌頓」といいます。強い痛み・吐き気・硬く戻らないふくらみが出たら緊急のサインで、放置すると命に関わる場合があります。

とはいえ、いま静かにしているふくらみが、明日にでも必ず嵌頓するわけではありません。過度に不安になる必要はありませんが、「痛くないから様子を見続ける」よりも、落ち着いている今のうちに一度相談しておくほうが、心にも体にも余裕が生まれます。嵌頓や放置のリスクについては、別の解説記事でより詳しくご説明しています。

Privacy & Comfort

診察が恥ずかしいのですが、どう配慮してもらえますか?

結論:女性の患者さんには女性スタッフが同席し、診察に必要な部位以外はタオルで覆うなど、羞恥に配慮した体制で診察します。

足の付け根という場所だけに「人に見せるのが恥ずかしい」「受診をためらう」と感じるのは、とても自然なことです。「こんなことで受診していいのかな」と遠慮される必要はありません。その気持ちを軽く扱わないために、当院では次のような配慮をしています。

  • 女性スタッフの同席……女性の患者さんの診察には、女性スタッフが同席します。オンライン診療の際も同席します。
  • 必要な部位以外はタオルで覆う……診察に必要な範囲だけを確認し、それ以外は女性スタッフがタオルで覆います。
  • プライバシーに配慮した個室……個室を用意し、ほかの患者さんの目を気にせず相談できる環境を整えています。
  • 防音への配慮……診察室・手術室は防音に配慮しており、会話の内容が外に漏れにくいようにしています。
  • 完全予約制……待合での待ち時間や、ほかの方と顔を合わせる場面をできるだけ少なくしています。

また、いきなり来院して診察を受けることに抵抗がある場合は、まずお電話やオンラインでご相談いただけます。「いきなり診察」ではなく、「まず話を聞いてもらう」ところから始められます。心の準備ができてからで大丈夫です。恥ずかしさを理由に受診が遅れてしまうことのないよう、入口の段差をできるだけ低くしています。

Treatment Options

女性の治療法は? 手術は大変ですか?

結論:治療が必要な場合は、傷が5mm程度の腹腔鏡手術(日帰り)が選択肢です。抜糸は不要です。

薬や生活の工夫でふくらみを完全になくすことは難しく、根本的に治すには手術ですき間を補強する必要があります。ふくらみの正体が鼠径ヘルニアで、治療が必要と判断された場合、当院ではお腹に小さな穴を開けて行う腹腔鏡下の手術(TAPP法)を行っています。当院で行っている手術の特徴を、事実として整理します。

  • 傷の大きさ……5mm程度を3か所。旧来の鼠径部を切開する方法(3〜5cm)に比べ、体への負担が比較的少ない方法のひとつとして、近年のガイドラインでも選択肢に挙げられています。
  • 麻酔……全身麻酔と神経ブロック注射(伝達麻酔)を組み合わせ、術中・術後の痛みをやわらげます。
  • 手術時間……おおよそ30〜40分程度。来院から帰宅まで約4時間で、歩いて帰宅できる日帰り手術です。
  • 抜糸・剃毛・尿の管……溶ける糸を使うため抜糸は不要。術前にご自身で剃毛(毛そり)していただく必要はありません。原則として尿の管(尿道カテーテル)も使いません。

傷の大きさは事実としてお伝えしている数値で、見た目の美しさを過度にうたうものではなく、あくまで体への負担に配慮した方法としてご理解ください。仕上がりや感じ方には個人差があります。また、大腿ヘルニアなど鼠径ヘルニア以外の病気が疑われる場合や、どの方法が適しているかは、診察と検査の結果をふまえて見極めます。一人ひとり状況が異なるため、画一的に「この方法です」と決めつけることはいたしません。

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腹腔鏡手術では約5mmの小さな創から、お腹の内側を確認しながら進めます。

Is Anesthesia Safe?

全身麻酔は、安全なのでしょうか?

結論:麻酔科専門医である院長が代表として安全管理を主導し、全身麻酔と神経ブロック注射を組み合わせて行います。

「眠っている間に手術が終わるのはありがたいけれど、麻酔から覚めなかったら…」という不安は、多くの方が口にされます。麻酔にリスクがまったくないとは言えません。だからこそ、当院では外科医任せにせず、麻酔科専門医である院長・岡村 正之(麻酔科医/日本専門医機構認定 麻酔科専門医)が代表として、手術が決まった外来から術後の回復までの一連の期間(周術期)全体の安全管理を主導しています。手術中は生体モニターなどで全身状態を継続的に監視します。

痛みへの対策としては、(1)約5mmの小切開、(2)術中の痛みを抑える全身麻酔、(3)術後の痛みをやわらげる神経ブロック注射(伝達麻酔)、を組み合わせています。痛みの感じ方には個人差があり、術後にまったく痛みがないわけではない点も、正直にお伝えします。

全身麻酔の安全性については、日本麻酔科学会の調べとして、麻酔科専門医が担当した手術で「麻酔管理が原因」とされる死亡は100万例あたり7例、全身状態が良好な患者さんでは100万例あたり0.6例と報告されています(出典:日本麻酔科学会)。これは「絶対に安全」という意味ではなく、適切な体制のもとで管理されているという一つの目安としてご理解ください。麻酔と安全への取り組みは、麻酔・安全についての解説ページでより詳しくご説明しています。

日帰り手術に一律の年齢制限は設けていません。持病のある方なども含め、麻酔科医による術前のリスク評価をふまえて判断します。心臓・肺の疾患や重い糖尿病、下腹部の手術歴などがある場合は、状況により対応が変わるため、まずご相談ください。

Recovery & Cost

仕事や家事は、いつから? 費用はどのくらい?

結論:通院は基本2回(初診と手術)、社会復帰は翌日が目安です。健康保険が適用され、高額療養費制度も利用できます。

家事・育児・お仕事を抱える方にとって、「いつ日常に戻れるか」「いくらかかるか」は大きな不安だと思います。目安は次のとおりです(回復の早さには個人差があります)。

  • 1回目(初診)……症状の確認・診断・術前検査(血液・心電図・呼吸機能)、動画での手術説明、日程の調整。オンライン診療にも対応しています(アプリ不要・システム利用料無料)。
  • 2回目(手術当日)……日帰り手術。来院から帰宅まで約4時間、歩いて帰宅できます。入院は不要です。
  • 術後フォロー……翌日に体調を確認し、術後の診察は電話・オンラインでも可能。抜糸は不要で、原則その後の通院は不要です。社会復帰は翌日が一つの目安です。

「何日も休めない」という方にとって、入院を要しない方法は負担を減らす選択肢になりえます。ただし、いつから何ができるかは体の回復具合によって変わりますので、重い物を持つ作業などは状態に応じて調整しながら、無理のない範囲で進めてください。

費用について

  • 全額、健康保険が適用されます。
  • 高額療養費制度を利用できます。
  • 3割負担の場合、腹腔鏡手術でおおよそ8万円(所得区分ウの場合。自己負担限度額の区分により異なります)に、診察・術前検査が約6千円程度が目安です。
  • 入院を要しないため、入院費はかかりません。

費用は所得区分や検査内容によって変わります。詳しい目安は費用早見表のページでご確認いただけます。正確な金額は診察時にご案内します。

Get in Touch

まず相談したいときは、どうすればいいですか?

結論:診察の前に、お電話やオンラインで相談できます。「受診すべきか」「これは何の病気か」という段階から、お気軽にどうぞ。

足の付け根のふくらみは、女性にも起こりうる鼠径ヘルニアのことも、ヌック管水腫など別の病気のこともあります。見分けるには診察が必要で、痛みがなくても放置はおすすめできません。そして、恥ずかしさへの配慮(女性スタッフの同席・タオルで覆う・個室・防音)を整えたうえで、傷の小さい日帰り手術という選択肢があります――ここまでお読みいただいたことを、最後にもう一度お伝えします。

「これは鼠径ヘルニアなのか、別の病気なのか」「恥ずかしいけれど一度ちゃんと診てほしい」――どんな小さな疑問でもかまいません。いきなり診察を受けるのが不安な方も、まずは相談だけで構いません。JR新橋駅 日比谷口から徒歩1分、平日は20時まで・土曜も診療しています(完全予約制)。

  • ご相談・ご予約(無料相談ダイヤル):0120-546-195
  • 代表:050-5527-1126
  • メール:info@1dc.jp
  • オンライン診療対応(アプリ不要・システム利用料無料)

あわせて、鼠径ヘルニアの治療について日帰り手術についてよくあるご質問 もご覧いただけます。

本ページは、女性の鼠径部の症状や治療の選択肢について、一般的な情報提供を目的としています。鼠径部のふくらみや違和感には別の病気が隠れていることもあり、診断・治療方針は診察に基づいて個別に判断します。症状の感じ方や治療経過には個人差があります。気になる症状があるときは、自己判断で様子を見ず、医療機関にご相談ください。

まずは、ご相談ください

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この記事の制作者

監修:院長 岡村 正之(日本専門医機構認定 麻酔科専門医)|最終更新日:2026-06-18

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