ロゴマークの表す意味
記事最終更新日: 2022年6月20日
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2022年6月20日
手術を行う花岡青洲医師
新橋DAYクリニックのロゴマークを変更しました。新しいロゴマークは「チョウセンアサガオ」を描いています。
麻酔科医にとっては馴染みの深い「チョウセンアサガオ」ですが、一般的にはあまり知られていないものの、麻酔の歴史と大きく関係があります。
実は、世界で初めての全身麻酔手術は、1804年11月14日、江戸時代の日本で行われた乳がん手術でした。世界初の手術を執刀した日本人医師、華岡青洲(はなおかせいしゅう)は、自身が開発した通仙散(つうせんさん)という全身麻酔薬を用いて手術を行いました。この通仙散の主成分が「チョウセンアサガオ」、別名曼荼羅華(まんだらげ)です。
なお、通仙散(つうせんさん)は、チョウセンアサガオの他にトリカブト、川(せん)きゅう、当帰(とうき)、白芍(びゃくし)など十数種類の薬草が配合されていました。
青洲は幼いころから、同じく医師であった父が麻酔を用いずに手術を行う中で、痛みに苦しむ患者の姿を見ながら、何とかできないものかと悩んでいたそうです。そうした経験から、華陀(かだ:中国後漢末期の医師)の開発した麻酔薬「麻沸散(まぶつさん)」を参考に、通仙散を開発しました。しかしその道のりは困難を極め、誕生まで20年以上の歳月がかかったと言われています。
開発の過程では実際に人間に投与する必要があったことから、青洲に対し、母於継(おつぎ)と妻加恵(かえ)が自ら協力を申し出たと伝えられています。しかし、母は死亡、妻は失明という大きな犠牲を払うことになりました。こうした状況から、麻酔の取扱いには危険が伴い、その扱いには専門的な知識や技術が必要であると考えた青洲は、「通仙散」の処方を秘密にし、弟子に対しても他の誰にも口外しないよう約束させたと言われています。
当院のコンセプトは痛みの少ない手術・治療であり、それを可能にする技術として「麻酔」があります。青洲の開発した麻酔薬と麻酔技術は、後に西洋で開発されたエーテル麻酔に置き換わりますが、青洲の痛みに苦しむ患者をどうにかしたいという患者への想いは現代の麻酔科医も引き継いでおり、当院もその例外ではありません。麻酔薬の取扱いは医療技術が発達した今日でも専門的な技術・知識が必要となります。気軽に扱える薬品でないからこそ、その役割に誇りをもって手術に臨みたいと考えております。
筆者: 新橋DAYクリニック院長 岡村正之
(日本専門医機構認定麻酔科専門医)
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